お手紙交換

     

 夏休みに入ってからです。小学校一年生の女の子と、毎日、手紙の交換をするようになりました。お手紙書くのがすごく好き、とが言うので、じゃあ書いてポストに入れといて、と私が言ったことがきっかけでした。短くてシンプルだけど、毎日、かわいらしくほほえましいお手紙が届けられ、私もそれに応えて返事を書くようになって、彼女からのお手紙がまたうちのポストに入るのを、私のほうもいつしか心待ちにするようになりました。

 最近、100歳をすぎたお年寄りで、いったいどこに消えたんだか、生きてんだか死んでんだかもわからん人がつぎからつぎへ・・・というニュースが報道されてますが、この国はいったいどうなってるんでしょうね。そしてこの問題は、自分も人事ではないと思う。自分の親はちゃんと看たいと思うし、そして私も誰にも気がつかれずに、孤独に死んでいくのではないか、という心配の意味でも。夫が私より先に逝って(←予定。)、一人残された私は、子供もなく、実家も遠いので親類も近くになく。そんな私が死んだって、いったい誰が発見してくれるのだろう?人が、子供を生んで育てるのは、ひょっとしたら自分が人生の最期のときに、独りにならないためなのではないか、とも最近思います。

 もしもこのまま、ずっとお手紙交換がつづいたら、私が死んだとき、彼女が気づいてくれるかな?あそこのバアさん、もう何日も返事がきてないけど、どうした?ということになって。

 今日、テレビを観ていると、マスコミは、東京都内を逃げ回るサルを捕まえようと、必死になって追いかけて、ってのを報道しておりますが。あのさ、同じ金を使うなら、サルじゃなくて、いなくなったお年寄りを探すべきだと思うのだけど。