テラスへの憧れ

      


 5月と聞けば、五月晴れ!と、すぐさま、さわやかな風吹く緑の頃を想うのですが、実際はここのところ風があまりにも強い日が多く、(このあいだは竜巻で大変な被害も出ましたし。)今日は一日雨みたいですし、なかなか満点の五月晴れの日って難しいのかもしれません。

 上の写真は、バローロの村にあったカジュアルな雰囲気のレストラン。外で食事ができるように作られたテーブル席は、春のやさしい日差しの降り注ぐ、とても素敵なテラス席でした。

 季節が良くなると、毎年のように私が無駄に奮起してしまうこと。それは我が家のテラスでの生活の充実をはかる、という永遠のテーマについて。

 今年はすでにふたつのアイデアが失敗に終わりました。

 ひとつは、先日、大手通販会社で、テラス用にオーニング(お店などの軒先に張り出した、テント生地みたいな日よけのことです。)を購入しました。オーニングの下、テーブルを出して晴れた日の午後、優雅にお茶でも・・・と企んだのです。しかし突っ張り棒で設置するこの簡単オーニング。実物を拝見しますと、作りがちゃっちいくて、強風の日ならあっという間に倒れてしまって、さらには窓ガラスを割って大変な損害になるであろうことが安易に予想できましたので、早々に返品させていただきました。

 もう一件は、かねてからツタのからまる建物に大変な憧れを抱いている私。是非とも我が家の壁を、ツタ植物でステキに飾ろうではないか、と、なぜかぶどうの苗を購入。しばらく経って、ぶどうはツタのように自分の力で壁を這うことはできず、やはりぶどう棚が必要だということがわかり、それならば「ぶどう棚を作ってほしい!」と、庭師さんに直々にお願いにあがりました。が、その後、ぶどう棚を設置すると、レッスン室にまったく日が入らなくなることが判明。あえなく却下となり、庭師さんにも大変ご迷惑をかけたのでした。

 イタリアに行くと、小さなベランダでも、みなさん椅子をひっぱりだして涼んだり、通りを歩く人を眺めたり、はたまた夏の日は、毎日の食事はテラスで、というご家庭もめずらしくなく、ああいうの、いいなあ・・・と心から思ってしまうのです。

       

 バローロ城に向かう道すがら、思いっきり道に面したテラスのあるお宅。几帳面な方なのでしょう、きっちりとお花を植えていらっしゃいます。

       

 こちらもバローロ城の近くだったと思いますが、B&Bの屋上に作られたスペース。シンプルですけど、テーブルと椅子があるだけで、くつろげる場所って作れるものなのですね。

 と言うのは簡単なのだけれど、これが自分の家となると、なかなか上手くいかず・・・