父の個展

 
 久しぶりのブログ更新。ここ一週間は、多忙を極めた日々であった。
 私の父親は、どういうわけか陶芸家をやっており、先週20日から24日までの5日間、自宅で4年ぶりとなる個展を開いた。私は微力ながら、準備にはじまる展示会のあらゆる手伝いをするために、先週火曜日から帰郷した。
 初日はいつものことだが、ワッとお客様が押し寄せる。覚悟はしているのだが、やはりちょっとしたパニックも。神経をすり減らし、「ああでもない、こうでもない」と前日の夜遅くまでかかって展示した父の作品の数々は、来て下さったお客様の手に次々と取られ、これからそれぞれのお宅で大切に使われていくのだろう。毎回楽しみにして足を運んでくださる方もたくさんおり、本当に幸せなことである。しかし我が父のなんと交友関係の広いことか!!!なかには私の中学時代の先生まで(!)来てくださっていて、(なぜだ?)本当に驚いた。しかもどの方も父の展示会や作品のことをあたたかくみてくださっていて、そのことに驚くと同時に、私はそんな風にたくさんの人から愛される父親のことを尊敬してしまった。狭い狭い世界で日々を送る自分を深く反省。




 それにしても、展示会を手伝いながらの私の発見は、田舎の人たちは、(失礼。)とてもおおらかでストレスなく、のんびりと生きているのだなあということであった。みなさんとても前向き。どの方ともすぐおしゃべりをし、友達になる。しかも、当たり前のことだけど、みんな個性豊かでひとりひとりに人生のドラマがあり、(都会の人ってそういうの人前で出さないでしょう?)フェリーニの映画の登場人物さながらであった。あそこでビデオをまわしておくだけで、かなりおもしろい映画がつくれるのではないか。私はいつの間にか、都会の人のふりをする人間になってしまっている。本当は展示会の人々と同じように自然に生きたいのに。ふるさとの人たちを、「好きだぞ!」と思い、過ごした数日間でした。