ターシャ・テューダー展の落とし穴

     
 春の陽気です。写真は、昨日ご近所の方からいただいた、土筆の煮たもの。しいたけと一緒に炊いてあるせいか、アクが強くなく、とても美味しくいただきました。いつもありがとうございます。
 さて、昨日は個人的な不幸に見舞われ、いまだ立ち直れずにいるcucciolo家である。
 某百貨店で、ターシャ・テューダー展が開かれていて、昨日がその最終日だったので出かけた。展示自体は悪くなかったと思う。ただ物凄い人で、失礼だがそのお客さんたちの層もすごくて、楽しめなかった。ガックリして、地下鉄で最寄の駅まで戻ってきた私を待ちうけていたもの。車に貼られた、駐車禁止のステッカーである。
ターシャの世界は、本やテレビだけにしておけば良かったのだ。(そうではなくて、駐車違反したという、自分の行動を反省すべきであろう。)後悔、あとを絶たず・・・この間から、いちいちデパートの催事につかまっている私の、なんとおろかしいことよ。(4月末にはアルプスの少女ハイジフェアが待っている。気をつけよ。)
 今朝は、そのショックを引きずったまま、夫のコンサート用の写真の撮影。急に準備しなくてはいけなくなったのだ。撮影と言っても、私がコンパクトデジカメで撮るのだから、いい加減なものである。コンサートのチラシやプログラムに使っていた写真はもちろんあるのだが、あまりにも年月が経ちすぎ、もしコンサートに来たお客さんが、その写真と舞台の夫を見比べたら、「(チラシに)ウソ、偽りがありますよ。」とジャロに電話しかねないくらいのギャップがあったので、新しいのを撮り直したほうがよいのでは、という話になった。時間とは、まこと残酷なものである。
普通はここで写真屋さんへむかうはずだが、昨日の罰金も家計にのしかかることだし、私がデジカメで撮って安上がりにすませてはどうか、という運びとなった。
     
 かくして朝からの、大撮影大会である。常々私は、クラシックのコンサートというと、出演者の写真が、男の人はタキシードにパピヨン(蝶ネクタイ)、女の人はお姫様ドレスという格好なのが、とても滑稽に思えていた。(かく言う自分も、昔はそんな恥ずかしい格好で写真におさまっていた一人なのだが。)しかしバブルは20年も前にはじけているのだ。何ゆえ、音楽の世界だけが、ギラギラとした時代錯誤な姿をさらしているのか、不思議で仕方がない。(みなさんはそうは思いませんか?)
 なので夫には、タキシードにパピヨンだけはやめてくれ、と懇願したが、やはりコンサート用は絶対タキシードを着ないと、と言い張る。ではせめて、パピヨンはやめてアスコットくらいにして、すこしハズシを加えてくれ、と頼み、いざ撮影開始。
 100枚は撮ったと思うが、すべて却下で午前の部終了。果たして、モデルのせいか、はたまたカメラマンの腕のせいか?
 日光の加減も変わり、朝の結果を考えると、とうてい上手く撮れるとは思えないのだが、引き続き再開される予定のcucciolo写真館である。