ハードな一日

     

 いきなり夏になった。空気も風も、自分がたる〜っとする感じも。
 夫は、本日よりやっと出勤した。家にいる間、私がすぐ間違えて、自宅待機を自宅謹慎と言ってしまって、それだけはやめて、と。たしかに全然響きがちがう。

 朝、ちかくのスーパーへ買い物に行く。私の愛車は、リムジンこと、ヤマハパス。どの方向から帰ってきても、最後に劇的な上り坂が待っている我が家なので、電動アシストのついた自転車を愛用。これでわりとふらふら、どこへでも行く。
 が、今朝はア○タ(スーパー)に到着して、ガビーン!となった。バッテリーの充電が切れかけて、点滅している。どうしよう、帰りはぜったいもたない。しかも帰りが坂道なのだ。ご存知ない方のために、電動アシストの自転車は、バッテリーがあるうちは、坂道もほんとにスイスイと、おばさんの私でも高校生を追い越せて、とても気分の良い乗り物なのだが、一旦バッテリーがなくなると、どうしようもなく、ただめちゃくちゃに重いだけの、鉄の固まりになる。しかし、出先で気づいてもどうすることもできないので、帰りの心配をしながら、どよよんとした気持ちのまま、買い物を済ます。
 案の定、帰りは死ぬ思いだった。平地は、自分が自転車からおりて、自転車を引きつつ小走りをし、そのまま飛び乗ると、意外と楽にこぎだせることを発見した。自分で自家発電というか、自己発電するような乗り方だ。しかし最後の坂は、心臓が止まるのではないかと思った。何年かぶりに立ちこぎをし、ああ、私ってまだ立ちこぎなんてできるのねー、とちょっとうれしかったりしたのも束の間、運動部のとてもキビシイ練習をやっているような、スポ根気分になった。しかし私は学生時代、常に文化系クラブに所属。結局、坂道が終わる一歩手前で降りて、あとは自転車を引いて帰った。
 
 午後は網戸洗いが待っていた。冬の間、網戸をはずして、ベランダにほったらかしている我が家。(←窓からの眺めが少しでもいいように。)しかしこう暑くなると窓を開けずにはいられないので、今日にでも洗って、網戸を入れようということになった。
 夫は、網戸を洗って入れればすぐ、窓が開けられると思っているようだが、そんなに簡単ではない。きれいにした網戸を入れる窓が、これまたひどく汚れているので、まず窓拭きから始まった。
 窓拭きとは、たいへんな重労働だ。今日は何度も心臓を酷使する。しかし、きれいになるのがよくわかり、こんな風に結果が早く出る仕事は前向きになれて、精神衛生上とてもよいと思う。ついでに、捨てる前のぞうきんで3階のベランダを拭く。ベランダの床、というか地面を拭くと、とてもきれいになってここで暮らそうか、と思えるので、この作業もけっこうお勧め。
 さてようやく網戸にとりかかる。しかし、すでにへとへと。こんなことならば、一週間も自宅謹慎、いや、待機をしていた夫に、網戸くらい洗ってもらえばよかったと、後悔あとを絶たず。
 とてもじゃないが、一度にぜんぶの網戸は無理なので、各窓1枚ずつにした。とりあえず、片方が開けられれば、風は入るだろう。

 疲れた。こんな風に何かに熱中していると、熱中症になるのかもしれないので、アイスクリームなんか食べたいなあ、と思ったが、ちかくにコンビニもない。まさかうちの冷凍室には何もないしな・・・と探ってみたら、あった!!!マンゴーのシャーベット!しかもマキシム・ド・パリの!!
 頂き物だ。いつのものだろうか?シャーベットをくれるということは、いただいた季節は夏だったはずなので、去年のお中元か。(まさか、おととしではないだろう。)賞味期限は半年以上過ぎているが、べつにこの際かまわない。っていうか、もうどうしても、マンゴーのシャーベット、食べたくなってしまってるから!