Crema di Balsamico

     

 この間の旅行先の、ヴォルテッラのレストランで食事したときのこと。夫の注文した、Tagliata タリアータ(牛肉のステーキを、焼いたあとにカットしてくれた状態で出してくれるメニューです。)に、黒っぽいソースがかかっています。この日頼んだタリアータには、ラディッキオという苦味のある、普通はレタス感覚で、サラダにして食べることの多い赤い葉っぱの野菜を、肉と一緒に焼いて、添えてありました。このラディッキオとお肉を、黒いソースにからめていただいたのですが、甘味があっておいしいソースでした。バルサミコだということはわかるのですが、煮詰めたらこんな風になるのかな?とろっとしているので、煮詰めたものだと思い込み、日本に帰ったらやってみようね、と話しながら、私もけっこういただきました。
 帰国前、フィレンツェまで戻って、またまた出かけた中央市場のなかのお店で、夫が突然、「これだったんじゃない?」と発見したのが、Crema di Balsamico バルサミコ・クリーム、と言えばよいでしょうか? お店の人の話だと、お肉にもいいし、パルミッジャーノにかけてもいいし、アイスクリームやフルーツ(いちごとか。)にかけても美味しい、というので買って帰りました。
      

 今日、牛肉を買ったので、このバルサミコ・クリームをまだ使ってなかったことを思い出し、試してみることに。庭のルーコラを取ってきて、お皿に敷いて、その上にソテーしたお肉をのせ、例のバルサミコ・クリームを。とても簡単なのに、ちゃんとイタリアンになりました。うん、こんな味だった、と納得。
 原材料をみると、バルサミコだけではありませんでした。ブドウの絞り汁(甘さはこれ。)、澱粉(とろっとするのが、たぶんこれ。)など、入っていて、バルサミコとは別物。甘味があるので、バルサミコとはちみつを混ぜたら、ちかいものになるのではないか、と思ったり。いつかやってみます。
 さっきパルミッジャーノのかけらにもかけてみました。これはいけます。まだ日本ではあまり知られてないと思われる、調味料です。