シルバーウィーク

 世間では、この連休をシルバーウィークと呼ぶのですって。つい最近知りました。ゴールデンウィークとひっかけて、なかなかうまいこと言ったものだと思いました。そしてシルバーウィークは毎年はなくて、(毎年にしてくれるといいね。)次は6年後になるのだそうです。と、夫に言ったら、「6年後なんていったら、俺はホントのシルバーじゃないか。」と、返事に困るようなことを申しますの、おほほほ。
 今日は午後、ご近所のFさんに電話をしました。夫のコンサートのご案内を、差し上げにうかがわなくては、と思っていたからです。電話に出られた奥様が、超ハイテンションだったので、どうされたのかと思ったら、このブログをちょうど見終わったところで鳴った電話が私だったから、以心伝心、とおっしゃって。こういう偶然が、Fさんとの間にはすごく多く起こることが、ほんとに不思議だと思うし、そのたびに私は強いご縁を感じます。
 そんなわけで、突然、Fさん宅にお邪魔することになりました。(大豪邸です。)私はレッスンを控えていたので、あわただしくお茶と美味しい金沢の甘味をいただき、さらに話題は短時間でありながら、じつに多岐にわたり、充実した時間だった、という実感を持って失礼させていただきました。もっともっとおしゃべりしたかったですが。
 千種にある、有名な蕎麦屋の話が印象に残っています。天せいろ、かな?若い頃は経済的パワーがなくて(ってそんなことなかったでしょうけど。)注文できず、いつかあれを食べよう、と思っていたどえらいぶ厚いかきあげのついたメニューを、いざ注文できる年齢になったときには、そんなに大きな揚げ物を食べられる胃袋を、もう持ち合わせてないじゃない。あのとき、借金してでも(ってそんなこともなかったでしょうけど。)食べとけばよかった。若いときにしたいと思ったことは、いつか、じゃなくて、今、そのときにやらなくちゃだめよ。
 ほんとにそうですね、そう思います。時間が経つと身体的にムリになっていることもあるだろうし、何よりそのときのリアルな気持ちは、やっぱりそのときだけのものだと思うから。あとになって実現しても、一番強くそれを欲したときに実現できたほうが、幸せなことってあると思います。
 しかしながら我が家のシルバーウィークは、とくにやることもなく、猛烈にしたいこともなく。アッシジの聖フランチェスコさながらに、心静かに、清貧に時を過ごし、小鳥に教えを説くがごとく。アーメン。