百花百草にて

cucciolo-mayu2009-11-08


 
 昨日は、いろーんな意味のこもった、盛りだくさんのあたたかいコンサートになりました。
 会場は名古屋市東区にある、百花百草。なんでも大正時代の建物を修復し、新しくホールを併設して2、3年前にオープンした場所とか。とても手入れのゆきとどいたお庭がホールの外に広がっていて、音楽を聴きながらふと視線をはずすと、そのお庭がガラスのむこうにのぞめるという、とても素晴らしい場所でした。演奏会って普通は目の前にステージしかなくて、当然聴きながらステージ凝視になってしまうものだと思うんですが、私は演奏する姿とか、目から入ってくる演奏にかかわる情報をできるだけなくして聴いたほうが、音楽ってよくわかるような気がするので、そういう意味でも、すぐそこがうつくしい景色、というのはとても良かった。もっとじっくりと、この百花百草という場所を堪能したかったのですが、まったく時間の(気持ちの?)余裕がなく、拝見できずに終わってしまったことがとても残念でした。ぜひあらためて、ゆっくり訪れてみたい場所です。私たち、ここは昨日が初めてで(下見もしてなかった。)、細かい演出みたいなことも、行って場所をみてから決めようねと、じつはかなり軽いノリで会場入り。
     


 来てくださったお客様は、夫の大学時代の同級生やら(遠くは新幹線に乗って聴きに来てくださった方も)、夫が日本に帰国後、ずっとお付き合いくださっている方、20年レッスンに通っています、という方もいく人か・・・夫も、今回のコンサートに際しては、「たくさんの人に来てもらわなくてもいいから。」と前々から言っていて、本当に聴きたいと楽しみにして出かけてくださった方ばかり。(ここまで書いて、聴きたいわけではなくて、聴きにいかなくては、行ってあげなくては、と出かけることの多い、義理、人情で成りたったクラシックの世界を、やっぱりおかしいと思う。)というわけで、アットホームで、お客さんとの距離のちかいコンサートが実現しました。

 本番前になって、夫の声の、のどの調子がヘン・・・空調のせい?風邪か???とにかく始まってからは、ハラハラする場面もあったりして、私のほうが思わず咳払いしてしまったり・・・それでも、そんな自分の事情を、「なんかここに着いてから声がおかしくなっちゃって、こんなこと、今までにないんだけど・・・」と、夫がコンサートの途中でお客さんに言い訳できたりするのも、昨日のお客様だからこそできること。みなさん、あたたかく、しかもすごく興奮したり、感動された様子で聴いていらしたので、やれやれと私も胸をなでおろす。

 コンサートのあとは、ちかくのお店でパーティーというか、ま、飲み会。初対面の方も、もうそんなこと関係なく、みなさん仲良く、楽しんでいただけたようでした。

 夫の人生のひとつの節目を、こんな風に多くの方に囲まれて、大好きな歌をうたわせてもらってお祝いしていただけたことは、夫だけでなく、私の人生においても、とても大切な思い出となりました。
 企画してくださった方が、「一応、今日は第一回目ということでしたので、人数も限定になりましたが・・・」とおっしゃいましたが・・・どういうこと?!