旅の計画

     

 昨夜、突然に思い立った。メルヘンの京都旅行の日程を決めなくてはならぬ、と。(この間、京都へは行ってきたばかりじゃないか。)

 メルヘンとは、正確にはメル変と書き、どうしてそんな名前になったのか、いきさつについてはすでに忘れてしまったけれども、気のおけない、大学時代の友人3人とのグループのことである。昨年は箱根を旅行して、「この次は京都ね。」と決まってから月日は過ぎた。
 メンバーの一人から「3月で予定をお願いします。」と年賀状がきて、よく考えると3月なんてもうすぐ。なぜか昨夜、どうしてもすぐに決めねばならぬ、と私ひとりのなかで盛り上がってしまい、唐突に長文メールを送りつけ、一夜あけてからも、「さてどうするじゃ?」とさらに催促のメールを送り続けたものだから、どうにかこうにか、忙しいメンバーでありながら、日程だけは確保できたのだった。
しかし私の決める旅行は、日程さえ決まれば、あとはもうどうでも、という旅なので、ここから先は、つまりどんな旅にしたいのかという、肝心要の内容については、じつはほとんど興味がなかったりする。私には、どこを訪れるか、何を観るか、ということが重要なのではない。つねに旅立つ予定が少し先にあって、その日までの日常をどう過ごすのか、予定を持ってやっと日々が過ごせるのが自分だと思う。(放浪癖あり?)
 
 年末に行った京都で、一保堂のほうじ茶を買ってきました。お店には行けなくて、たまたま売っているのをみつけたからそこで買ったものなのだけれど。一度飲んでみたかったお茶。冬は、沸かしたてのお湯で煎れたほうじ茶を、ふう〜っとしながらいただくのが好きです。冬は茶色いお茶が飲みたくて、さわやかな春の新緑のころになると、緑色のお茶が飲みたいと思う。
そして茶さじを、錦通りの市場にある有次で買い求めました。自分の名前を彫ってもらえて、旅の記念になります。
 こうして旅で買ってきたものを味わったり、旅の余韻を長く愉しんで、また次の旅のことを想って・・・という自分は、やっぱり放浪癖があると思う。