冬の旅

 タイトルとシューベルトはまったく関係がないので、念のため。

 ここ数年、わが家では決まってこの時期になると、「さてこの冬休みはどこに行くか?」という話題が議論されまくる。夏に遊びまくってしまったと反省したとしても、喉元すぎれば何とやら。そんなことも2ヵ月もたてば「ああ、あの頃は愉快だったなあ。」みたいな懐かしさに変わってしまう。夫などは「もうどこか行きたくて、震えが来そう。」なのだそうだ。
 それでともかくは一番遠いところから話にのぼるのだけれど、つまりそれはイタリアなのだけれど、まず予算的にムリなのと、3年くらい前の冬に、それでもムリして行ったら、二人とも風邪をひいてホテルでダウン。以後、冬のイタリアは懲りてしまったはずなのだが、やっぱり一番に「行くか?」となった。さっそく飛行機のチケットをネットで調べたら、6万弱くらいであったので、「行けるかも!」と思ったのも束の間、燃料代と税金がその上に4万以上も上乗せされることがわかり、ハイ、消えた〜。
 つづいて、「やっぱり行くならあったかいところにしようよ。」という方向に話はすすみ(←毎年、同じ経過をたどります。)、ハワイはどうか?という議論になる。が、ハワイも調べてみると思ったよりも予算はかかるので、「日本海の方かどっかにある、(同じ地名の)ハワイなら行けるかもねー。」と、これまた毎年同じ会話をかわし、またまた消えた〜、となる。
 それでその次はアジアは?という話になる。だが予算の少なさから、行ける場所は台湾かあるいは韓国あたり、とずい分可能性は絞られてくる。(この辺で、最初のイタリアはとてもじゃないが無謀だったな、と思い知るのだが、それでもまだちょっとあきらめきれない自分がいる。)それで、ともかくイタリアに後ろ髪を引かれまくりながらアジアを調べていると、やはり韓国はとてもお安くて、2泊3日で24800円!なんていうのが見つかったので、もうこれしかない!!!と意気投合していたら、ソウルの仁川空港のすぐそばで大変な事態が起こってしまった。ガチョーーン!(谷啓さんのご冥福をお祈り申し上げます。)

 こんな不幸な出来事が起こったことだけは、いつもの年と違っていたが、それでも私たちは平和ボケしたままだ。海外はあきらめ、国内旅行にしよう、ということで話はおさまった。(←ここは例年どおり。)

 新聞の広告に載っていた、これまたさっきの韓国よりもさらにお値打ちな東京3日間が見つかったので、それに決まった。とくに具体的にどこか行きたいところがあるわけではないが、「まあ東京だったら何でもあるやろ。」みたいないい加減さで決めてしまった。
 夏とは違って日は短いし、何となくはじけ切れないのが冬の旅行だけれども、できれば下調べをして、楽しい旅にしたいと思います。