始動

 今日、突然メルヘンメンバーの一人がメールをくれた。今年のメルヘン旅行はどうするか、一度打ち合わせしよう、というわけで、何だか急に話が動き出した。誰かが言い出さないと、こういう計画ってなかなか動き出さないので、連絡をいただいた私としてはきっかけをくれてよかったな、という感じ。どうもありがとう。

 ところで今年のcucciolo家は?一年の計は元旦にあり、というわけで、元旦は過ぎてしまっていたけれど、先日、いつもの旅行会社の担当の方に電話を入れた。「あけましておめでとうございます、で、今年もさっそくお願いしたいのですが。」と言ったまでは良かったが、すでに私は出足が遅すぎたようだ。

 ゴールデンウィークに時間がとれるので、今年も行こうと思う。ゴールデンウィークの旅行は、実はわが家にとっては鬼門だ。昨年は帰国の日にアイスランドの火山騒ぎで空港に足止めを食らったし、その前の年は、ちょうどその時期に新型インフルエンザが取り沙汰され、感染者が出ていたイタリアから帰ってきた危険人物、ということで、夫は職場から自宅待機を命ぜられたため、夫のゴールデンウィークは結局5月の終わりくらいまでつづき、ゴールデンマンスになった。

 4月の終わりなら、また今年もトスカーナかな?というわけで、飛行機はフィレンツェまで。だが、出発希望日の一番安いチケットの席はすでに埋まっていた。しかもその最安値で、すでに私の思っていた予算を超えていた。担当の旅行会社の方は、「もちろんもう少し高いお値段でしたら、まだ席はございますよ。」と言うが、それはムリだ。いつの間にやら、また原油も高くなっていたらしく、燃油代もびっくりするくらい上がっていた。

 フィレンツェはあきらめて、ローマかミラノにin/out で行くことにする。そうすれば(予算オーバーではあるが)最安値で行ける。

 しかしどちらにしても、もう席はほんの少ししか残ってないというので、緊急の家族会議を開いた。そもそも、飛行機代だけでもこんな値段になっているのに、旅行に行けるのかどうか、というところから。

 夫は、「オレももうあと何年生きられるのかわからないのだから、一度でいいから、イタリアというところに行ってみたいものだ。」と言い、やっぱりムリしてでもイタリアというところに行こう、と決まった。

 私はローマにしばらく行ってないので、ローマから入りたかったけれど、ローマだとホテル代がかさむから、という理由でミラノに決定した。それでも予算の足りない分は、日ごろの食費などを削ってどうにかしよう。食べたい牛肉を豚肉に、その豚肉をさらに豆腐に変更したりなどして、捻出するしかない。案外、ケチくさいのがうちの旅行である。

 ミラノに決まってしまうと、行き先そのものもトスカーナにするかどうか、怪しくなってきたけれど、こんな風に旅の予定が白紙の状態にあるのが、私は一番自由が感じられて大好きだ。どこにしようか、地図やら本やらを広げて、今日も明日も空想旅行。
 
 2011年、どうぞみなさまもよい旅を。