風邪ライフ

 近年、こんなにひどい風邪をひいたことはない。金、土、日と、3日寝込んでみたが良くならないので、今日のレッスンは全部お休みにさせてもらった。ま、5週目だしな。(それに、誕生日だしな。えへ。)

 寝てるばかりもヒマなので、起き出して、ヒマな中で思いついたり、頭に浮かんだ、私のおバカな風邪ライフのひとこま。

 今回の風邪は、熱が出た木曜の夜だけ、少し吐き気がしたり、ごはんを残したりしたものの、あとはぜんぜん食欲は衰えなかったので、ベッドのなかでは、ついついいろいろと食べたいものを考えてしまう。
 夫が、「何でも食べたいもの、買ってきてあげるよ。」(何でも作ってあげるよ、ではなく、買ってきてあげるよ、と、ムダな努力は最初からしないところが夫だ。)と言ってくれたので。昨日のお昼に食べたのは、サッポロ一番みそラーメンだった。タマネギと、キャベツを入れて。うちはインスタントラーメンってまったく食べないので、(イタリアに行くとき、ときどきカップラーメンは持っていくときあるけど。)鍋で作って食べるラーメンは、もう6、7年とか、食べてなかったと思う。すっごく楽しみだった。久しぶりに食べるのに、お湯の量を失敗して、スープが薄かったりしたらとても残念なので(濃いのはお湯を足せばいいからな。)、私にはめずらしく、お鍋に入れる水の量もきっちり計った。すごくやさしくて、あったまって鼻水が出そうで、何より身体に悪そうな化学調味料満載の美味しい味がした。栄養がなくて、カロリーだけ、みたいな。でも私は病人で、栄養うんぬんよりも、心がほどけるような食べ物が食べたかったから、そうして思いついたのがサッポロ一番みそラーメンだったから、これでいいんだと、とてもとても満足して、また昼寝した。

 まだ病気になってすぐの夜だったかな?寝る前に、買っておいた薄皮クリームパン5個入りを手に取ってながめているところを夫に見られた。何でも私は、薄皮クリームパンを、うっとり見つめていたそうだ。こういう菓子パン類も、まず買わないのだが、私は自分の体調が悪くなるのを予感していたのか、木曜日になぜか薄皮クリームパンを買っていたのだった。そしてそれを翌朝、ミルクティーといっしょに食べた。ぜんぜん上等じゃないカスタードクリームが、何だか風邪の日にぴったりだ。あのクリームパンのなかの、固めのカスタードクリームと同じものが、風邪をひいた私の鼻腔から脳全体にかけてつまっているような感じがした。そういえば、自転車に乗るのが大好きないとこが、薄皮あんぱん5個入りを食べて、自転車で100キロ走った、と話してたことも思い出した。「めっちゃ燃費ええで。」って。

 今度また熱を出したら食べてみたいもの、というのも考えてみた。今みたいに、ブログが書けるほど回復したらもういいけれど、もっと熱とか身体のだるさがひどいときに食べたいもの。あの、使い捨てのアルミの鍋みたいなのに入った鍋焼きうどん。ねぎとかかまぼことかの具もセットされていて、アルミの鍋ごと火にかけて作るやつ。(作るったって、そのまま煮るだけだけど。)あの鍋焼きうどんも、病気のときに食べてるシチュエーションに、なぜかぴったりだなあ。もっと早く思いついて、リクエストすればよかったなあ。順番としては、鍋焼きうどんが先で、次の日にサッポロ一番だったよなあ、と後悔もしている。

 私が風邪でダウンしていることを、お隣のみいちゃんは察してメールくれたのだった。何で寝込んでいるのがわかったのかと思ったら、うちから生活音が聞こえてこないから、だって。生活音?と聞き返すと、いつもうちからは、食器や鍋のガチャガチャぶつかる音が聞こえてくるのに、それがしないからおかしいと思った、と。

 隣近所にも聞こえわたるほど、毎日鍋をカンカンふりながら、食べることをいちばん大切に暮らせている自分を、本当にしあわせに思う。