金環日食

     

 金環日食、みなさんはご覧になりましたか?

 うちは、見ていません。というより、見ないことにして寝ていました。日食メガネがなかったし、というのは言い訳で、何より朝がすこぶる弱い夫が「いかんいかん、目がつぶれる。見んとこう。」と。「どうせすぐにテレビでやるだろうから、起きてからテレビで観たらええ。目も悪うならん。」と。

 朝、おそらく7時半ごろだったのでしょうか、外の通りからにぎやかな、楽しそうな声が聞こえていました。私はまだベッドのなか、半分、夢みているような、うつらうつらした状態でした。ちょうど、近所の小学生たちが集団登校する時間だったから、子供たちが金環日食を見て騒いでるのだろうな・・・と、その声を子守唄にしながら、まどろみの時でした。(夫はあんなに、見んとこう、を連発していたのに、いざ時間になってみると気になったのか、ベッドから起きだして、一度、窓から外をのぞき見してから、またベッドにもぐってました。)

 後で訊いたら、ご近所の人たち、大人も子供もみんな外に出て、自然の天体ショーに感動したのですって。あまりに感動的だったので、私を起こそうかと思ったのだけれど(うちが寝坊なことは、ご近所の方にもすっかり周知されています。)、カーテンがびっちり閉まって、完全に寝ている様子だったので、声をかけられなかった、と。外の通りにまで、爆睡オーラを発することができる私たちって、どうなんでしょう?

 テレビでは、金環日食の時間にあわせてプロポーズをするカップルの様子が放送されていました。カメラに撮影されてて、彼女、何も気がつかないものなのかな?とおばちゃんは思いました。「次の日食もいっしょに見ようね。」と彼。「お願いします。」と、感激して泣きべそになっている彼女。めでたしめでたし。

 それを観て、「次の日食も寝てようね。」と夫。
「それまで生きてられると思ってるの?」と、私はやっぱり意地悪だなあ。(ちなみに次に名古屋で金環日食が見れるのは、29年後らしいですよ。私の考え方のほうが現実的ですね。)

 ああ、だったらやっぱり今日は見ておくべきだったかなあ・・・

 朝食に食べたマチーネというビスケットのドーナツ型が、「金環日食に見える見える〜!」と、盛り上がった我が家でした。