帰国しました。

     


 朝のArena di Verona ヴェローナの観光客の多さには、ほとほと嫌になりました。ローマでもヴェネツィアでも許せるのに、何だろ?ヴェローナの町は、どこもかしこも観光客に征服された感じで、人々の生活する姿が、何故だか見受けられなかったからか、と今、思い返しています。この写真を撮った時間帯はまだツアー客が押し掛ける前で、ああ、これくらいの感じで一日が過ぎればいいのにな、と。えてして自分は、ヴェローナにはもう二度と来ることはないだろうな、と思いながらシャッターを切った渾身の一枚、のはずが、載せてみるとたいしたことのない一枚でありました。

 昨日無事に帰国いたしました〜。疲れたあ、なんだか。

 体力的に、衰えてきているのですね、年齢もありましょう。何年か前までは、イタリアに着いた直後も時差ボケで、最初の夜や2日目の夜は何だか寝付かれなくて、長い長い夜が明けるのに耐えられず、朝、早々と起きだしてしまったことも。それは、イタリアに来れたという嬉しさで、どこかが興奮したり緊張していたこともあったと思う。慣れというのは、何というか贅沢なもので、せっかく手にいれた非日常の旅の時間を、以前のようには貴重なものと感じなくなる図太さみたいなものも自分には染みついてきていて、だから、旅立てた嬉しさよりも長時間のフライトの疲れの方が勝ってしまって、ぐーすかぴーと寝てしまえるし、初めて見たときはあんなに心を震わせたヴェローナのアレーナだって、「これで見納めですな。」と、いともあっさりと立ち去れてしまえるものである。

 いやあ、それにしても疲れました。あんまり欲張るといけませんね。せっかくだから、あそこも、ここも、と飛び回っていたら、帰国を迎えていました。目の下にはクマができ、上まぶたも下まぶたもぼってりと腫れて、横から顔を見ると、目の部分が数字の「3」になっています。

 旅のお話はまた、追々に。