無用の長物、な予感・・・

 10日ほど前に、びっくりなお届け物があった。(以下、長文になります。)

 趣味の悪いセイコーのペアウォッチと、カタログギフト。送り主は何年か前にちょっとしたトラブルがあった組合からで、まずはそんな品物が送られてきた主旨がわからない。今さらの迷惑料?あるいは、先に品物を贈っといて後でとんでもない要求を突き付けて来るみたいな、撫でといてから叩く的な手法?あるいは、単なる何かの間違い?

 この組合にかかわっているのは我が家だけではないので、まずはこのよくわからない、しかしどう見ても高額な贈り物が、我が家だけにではないことを祈りながら、近所のお宅にも届いているのかどうかを訊いてみた。するとやっぱりそこのお宅にもその日お届け物があって、しかしまさか中身がそんな大変高価なものだとは思わなかったので、箱ごと玄関に放ってあるとのこと。

 電話しながらその箱を開けてもらって、中身を確認してもらうと、「うわ・・・何、この時計・・・???こんなんいらん。ぜったい使わん。くれるんだったらお金でくれればいいのに。」と、私が考えていたのと同じ言葉がその人からも返ってきた。また翌日、別のご近所さんは、これは何かの詐欺ではないか?と、不安になり、やっぱり自分ちだけに送られたものなのかどうか、訊ねたそう。

 ともかくおかしな組合の連中がすることなので、何をやっても「ふん!」って感じなのだけれど、近所の方が役場などにも問い合わせしてくれて、この贈り物は記念品という意味合いのもので、組合に携わったあらゆるご家庭に配られたものらしいことは確認できた。とりあえず詐欺とか、怪しいモノではないらしい。

 とわかったところで、連中の(組合の)気が変わらぬうちに、カタログギフトの品物は注文してしまおうぜ、ということになった。どうにも信用ならん奴らなので。

 これまでの人生で贈られたカタログギフトは、お返しやら引き出物やらという意味あいのものばかりだったので、せいぜいが3,000〜5,000円くらいのものだったが、今回のカタログは、どう見積もっても50,000円相当はするのではないかと思われた。そこまで高額になると、品物としては、高級旅館のお二人様一泊二食付のお泊り券、みたいなのが圧倒的に多く、日本各地の高級旅館がカタログページの大部分を占めていた。それで私も、これを機に、ずっと行きたかった草津温泉へ行こうか、と計画を練り始めた。

 が、考えてみたら、こんなところから群馬県草津温泉へ、一泊二日で行って帰るなど、とても強行軍で疲れに行くようなもの。それに夫からは、「交通費はいくらかかるの?余分に泊まったら、それも自腹だし。」ともっともな意見が。交通費を調べたら片道15,000円、往復30,000円、二人あわせて60,000円で、何もそんな出費をしてまで出かけることはない、ということになり、この時点で草津温泉は、はい、消えた〜。(←懐かしのクイズダービーです。)

 で、他の温泉なども考えたが、結局交通費、その他雑費はバカにならないという結論に達し、まあ今回は何か品物で(今回は、って、次回はもうないだろう。)、ということになった。

 流行りのお掃除ロボットにも大変興味があったが、所詮、掃除は自分でやらないと気がすなまいタチなので、夫がセレクトしたエスプレッソ・カプチーノメーカーに決まった。

 (ここからやっと今日の本題です。)

     

 じゃじゃーん!ブルーがまぶしい、イタリア〜ンなエスプレッソメーカー。

 さっそくお昼に淹れてみたけれども・・・味は美味しかったのだけれど、はっきり言ってなんかめんどうくさい。準備も後始末も。中国茶の茶器セットを買ったときにも思ったのだけれど、ちょっとしたセレモニーのようで、なんか仰々しい感じが・・・一日に何度もこんなことしてコーヒーを淹れるほど、私の人生は暇ではない。(慣れればそんなこともないのかな?)

 選んだ夫の方は、淹れているときはまだウホウホだったのだけれど、後始末なんて全然やる気もなく、頭に来て、「遠足も、行ったら帰るまでが遠足ですっ!」と、小学校の先生口調で言ってやった。

 しかしせっかくなので、ミルクの泡立てをマスターし、「おうちでカプチーノ」ができるくらいにはなりたいなあ、と、私の城であるキッチンであまりにも広い場所を占拠し、新入りのくせに威張った厚顔のイタリア〜ンなヤツを睨みつけながら、思う。

 ちなみにこのエスプレッソメーカーには、同じくデロンギの、やっぱり同じブルーの電気ケトルがセットになっていて届いた。が、こちらはぜったい私は使うことはないだろう。お湯は一回一回、やかんで沸かし、昔ながらの魔法瓶に移して保温するスタイルなので。(根っからのアナログ人間です。)

 コーヒーに関しても、やっぱりこれまでどおり、我が家の30年選手(?)のこちらの方々が主流となって、活躍をつづけていくことだろう。(アナログです。)↓↓

     

 そして趣味の悪い時計は、腕時計でありながらもあまりにも文字盤が大きく、見やすいという理由により、洗面所の壊れた時計の代わりに、置時計として使われるようになった。

 ほんま、いらん贈り物やったわ。