ブラーノ島

 よくされる質問。「イタリアでどこが一番いいですか?」いつも返事に困ります、いいとこたくさんあって、ココ!とは決められないから。でもいつも同じ答えを用意してます。「ひとつだけお勧めするならヴェネツィアです。」
 言い古された言葉ですが、Venezia e' citta' unica.ヴェネツィアは唯一の町である、と。本当にそう思います。世界中のどこに行っても、あの水の都はあそこだけにしかない、だからヴェネツィアをお勧めするのです。
 ですが、ヴェネツィアについてはガイドブックにもさんざん載っているし、それなりにみなさん楽しめると思うので、今日はヴェネツィアから水上バスに乗ってラグーナ(ヴェネツィアのまわりを囲む潟)に点在する島のひとつ、ブラーノ島へ行ってみましょう。
 ヴェネツィアの北にある、フォンダメンタ・ヌオーヴェから水上バスに乗ってください。おそらくヴェネツィアに到着してすぐに買うことになった、ヴァポレット(水上バス)の1日券、あるいは3日間とか一週間のお得な乗り放題チケット、使えます。40分ほどでブラーノ島に到着。ここの島の特徴は、なんといってもカラフルな家々の並ぶ町並み。
 ご覧ください。




 いかがですか?すごい色彩あふれる町並み!よくぞここまでやりました!もともとは、昔、この島の漁師さんたちが仕事を終えて、船で島へ戻ってくるときに、海からでも自分のうちが見えるように、こうして家に色を塗り始めたらしいのですが、結果、みんながこんなに塗ってしまっては、果たして自分の家、見つかるんだかどうなんだか。でもこの景観見たさに、今では世界中から観光客がやってきます。
 私としてはこちらのお宅がいちばん強烈でした。

この色、ショッキングピンクって呼ばれる色ですが、ホント、ショッキングなピンク色でした。
しかもお店の名前が fantasia、確かにファンタジーありすぎます。
 あとこの島で有名なのがレース。

こんなお店が島のいたるところにあります。でも店先にでている、お手ごろなお値段のは中国製。本物のブラーノのレースは目ん玉が飛び出るほど高いらしいです。昔は男の人は漁にでて、島の女性たちはカラフルな家の前に椅子なんか持ち出して、ぺちゃくちゃおしゃべりしながらレースを編んでいたんでしょうね。
 迷路のようなヴェネツィアの町歩きに疲れたら、島に渡ってみてください。ヴェネツィアの街では味わえない、小さな島の素朴でゆったりとした空気に癒されます。