Fuori servizio

cucciolo-mayu2009-09-03

    

 昨日、無事に帰国しました。ただいま〜、と元気よく言いたいところだけれども、ふらふら〜。イタリア滞在中、いたるところで目にしたFuori servizio。直訳すると、サービス時間外、となるのかな?只今準備中とか、あるいはやる気がない(出ない)とか、実際は故障中だったりとか、なんかそんないい加減な言葉。まさに今の自分が、そのFuori servizio 状態にあります。 
 トリノはうつくしい街だった。フランス出身の王様に支配され、街が作られた歴史があるから、街の建物や雰囲気がフランス風なのだ、と話には聞き、写真では見たことはあったけれども。だからスットコドッコイの私のような人間は、行ってはいけない場所のような気がして、ずっと私の中では取り残された街だった。確かにイタリアのほかの街に比べると道の作り方もずっと整備されていて、町並みもとてもシックで、垢抜けていて、ここはイタリアではなくて、ヨーロッパのどこかの街だ、という気がした。それをみんながフランス風、と形容しているのだろうか?たぶんフランス人が見たら、こんなん全然フランスのとはちゃうで、と言うと思うけど。(もちろんフランス語で。)何がフランス風なのかと観察すると、白い建物に鎧戸がブルーグレーになると、見た目が軽い感じになってフランスっぽい印象に、建物の色が黄色っぽいとかオレンジっぽいところに緑の鎧戸がつくと、ちょっと野暮ったくなってイタリア風になるんじゃないかな、と思ったけど、違う?
 パソコンもメールも電話もレッスンも家事もない環境は、なかなか良かった。縛られるものが何もなかった。おかげで頭のフタがバカになって開きっぱなしの状態。もう何もやる気がおきないのだ。みなさんしばらく私を放っておいてくださいねー、という感じ。
 しかしそうもいかない。しわ寄せが出来てしまったレッスンは、山のようにある。でも今日は、こんなふうに弾いてみましょうね、というお手本みたいなことはできない。こんなふうに弾いてはダメですよー、という悪い例なら、いくらでもやれるというか、それこそをやりたい感じ。なんか中学生のしょうもない不良みたいな、そんな心境。