シチリアの結婚式

      

 シチリアにはこれまで二度訪れましたが、そのいづれのときも結婚式に遭遇しました。あとで何かで聞いたのですが、シチリアでは結婚式に出会う確立高し!なのだそうです。

 前回、3年前のシチリアでは偶然ふたつの結婚式に出会いました。

 ひとつめの結婚式は、パレルモの見どころのひとつでもあるマルトラーナ教会で。パレルモ観光中の私、なぜだかこの教会がなかなか見つからなくて困ったのでした。これまたパレルモでは訪れるべき場所のひとつであるサン・カタルド教会とマルトラーナ教会は並んで建っているのですが、サン・カタルド教会のイスラム風の3つの赤い丸屋根があまりに印象的なために、そちらに気がとられてマルトラーナ教会がどうしても見つけられず、「マルトラーナ教会がこの近くのはずなんだけど、どこでしょうか?」と、マルトラーナ教会の真ん前で人に訊ねてしまったのでした。

 そんなわけで予定より遅くに教会にたどり着いたときはすでに夕方で、しかももう間もなく結婚式が始まりますので中には入れません、というタイミングであったにもかかわらず、ズカズカと入場。
ノルマン時代の、あまりにきらびやかな金色のモザイクに埋め尽くされた内部は、入らないでください、の制止も無視して入ってよかったー!(自分勝手ですけど。)と心から思えた、豪華絢爛のビザンチン様式。

    
    
が、ちょこっと観ただけで、ホントにすぐ追い出されました。

 ふたつめに見かけた結婚式は、タオルミーナの4月9日広場。メインストリートのウンベルト1世の通りを行くとひらける、とても見晴らしのいい広場。この広場にある教会の姿が私はとても好きなのですが、初めてのシチリアのときもこの教会で結婚式をやってました。
    
教会の前の広場からのすばらしい眺めがこちら。
    


 2008年に訪れたときは、たまたまここを通りかかったとき、突然バグパイプの音色が聞こえてきたのでびっくりしたのです。見れば、教会前の階段のところで、男性がバグパイプを吹いています。「ああ、彼女のほうがスコットランド人なのね。」と話す誰かの言葉が聞こえてきて、どういうことか理解できました。花嫁さんがスコットランドの方だったのですね。
    
    
 出席された方、みなさんがとても幸せそうだったのが印象的でした。こんな申し分のないロケーションでの結婚式なのですから、当然ですよね。記念写真を撮るときも、みんなが幸せいっぱいの表情。思わず私も、一緒に並びたくなりました。(←とても図々しいのです。)
    

 若い頃は、「結婚式は見るもんでなくて、するもんや。」と思ってたけど、いやあ、おばちゃんになると見るだけで幸せやね。