ハイキング!モンテフィオラッレへ

 グレーヴェに2泊もしたのは、じつはどうしようもない理由から。1泊した翌日が5月1日、つまりメーデーだったので、唯一の交通機関であるバスは完全に止まってしまい、どうにも動けなくなってしまったからです。というわけで、メーデーの日はとくに何もすることがなかったため、ハイキングに出かけることにしました。グレーヴェからすぐ隣村の、モンテフィオラッレまで。ホテルで地図をもらい、道順を聞いたとき、2、30分の道のりと教えてくれました。

 グレーヴェの街を出たらすぐに、きゃあ、トスカーナの田園風景。ブドウ畑とオリーヴ畑が広がり、ずーっと遠くまで緑と空が見渡せ、心地よい風が心の中にまで吹き抜けるようです。道端の何でもない草花に気をとられ、いちいち立ち止まってカメラを向けていたら、とても30分ではたどりつけません。   
    
    
    
    

 途中、道路わきに墓地がありました。お墓も、この国はジメッとしてないし、何と言うか、墓場なのに饒舌。カラっと明るく、そして何より、たとえ死んだとしても、どこまでも自由だ、そんな感じ。トスカーナの景色を拝めるこんなお墓に入れたなら、死んだあとの時間だって、ずーっと幸せでいられるはず。
    

道の両側にオリーヴの木がわさわさ。ドライな感じが好きなんです。
    

 突然ですが、ここで路上観察。イタリアの道路標識。とくにバス停でよく見かける気がしますが、何だかほほえましくて大好きです。こんなふうに、朝、学校に向かうバスに乗り遅れそうになりながら走ってくる子がいたら、待ってあげたくなりますね。
    

 村が見えてきました。
    
 村の入り口にあった、こちらのレストランは、ホテルのお兄さんおすすめのお店でした。お店の名前は、La Castellana ラ・カステッラーナ。このときはまだ朝で、私たちは立ち寄らなかったけれど、お茶くらいしても良かったなあ。
    

 さて、モンテフィオラッレの村に到着です。とってもかわいい家や古い石畳の路地。女性なら、こういう雰囲気、みなさん好きですよね。私みたいな、精神的おっさんだって大好きです。
    
      
      
      
 フォトジェニックでキリがありませんねえ。

 かわいい子もいましたよ。すっごくおりこうさん。
      
 「窓辺にゼラニューム」も、私のなかではTHE ヨーロッパな要素で、とても大事なキーセンテンスです。日本だと、雨が多くて蒸れてしまって、上手くいかないのよね、ゼラニューム。(でも毎年買っちゃうけどね。)
    

 門の向こうに延びる小道と庭が、とても素敵で惹かれました。
      

 この教会が、村の人たちの大切な拠りどころのようでした。村に着いたときの広場がこの教会のところだったので、あっという間に一周してしまったんですね。
      
 お店も一軒もないような、ほんとに小さな村。でもこういう場所のほうが、時間が経つと、意外と懐かしく、旅の思い出としてよみがえってくるものなのです。