バーニョ・ヴィニョーニ 3
本当に小さい街、バーニョ・ヴィニョーニ。なにせ、古代ローマ時代の温泉の浴槽が残る広場が街の中心とはいっても、そのほかの通りもこの周りにいくつかあるだけ、お店もほんの数軒、といった感じなので、日帰りどころか、2、30分もあれば、全体を見終えてしまえるのでは?といった具合です。私たちは温泉に入ってのんびり一泊、と決めたのですが、それで終わり、と思ってたら、思いがけず、うれしいおまけを見つけました。
翌朝のバスの出発が早いので、前日のうちにバスの切符を手にいれておこうと。ホテルで聞いた、すこしはずれにある売店みたいなところまで切符を買いに。
その帰り、眺めのよいベンチを見つけてぼーっと座ったり、まあ暇な時間を過ごしていたのですが、ちょっとした公園のようになった、人がにぎわっている場所があったので、そちらへ足をむけることに。
公園のようなところには、いまでは干からびてしまったのか、古い時代の浴場跡などが残っていたりして、見物していました。するとどこからか、水の流れる音が聞こえてきます。はて、どこから?
音のするほうに向かいます。
うわあ!すごい!!!お湯が流れてる水路が!!!
めっちゃシンプルかつ原始的な工事がされていますが、このお湯、どうやらあの街の中心の浴槽のお湯を引いてきているみたいなんです。ものすごく湯量が豊富なんでしょうね。そしてそのままではお湯の温度が熱すぎるので、こうやって遠くに引っ張りながら、温度を冷ましているのだとか。
足湯も好きなところで、自由にできます。「写真、撮っていい?」と聞いたら、すてきな笑顔でうなずいてくれました。
しかも、足湯しながら眺める景色も素晴らしく!
それにしてもこの水路、どこまでつづくのでしょう?追跡開始。
崖の上から、滝のように落としてます!
さらにその先までは行けないので、上からこわごわ、のぞいてみると・・・
ずーっと下のほうに、ペパーミントグリーンのような、薄いブルーの、川湯みたいなのが見えます!あれって、天然の露天風呂ですよね?!
ああ、あそこに入ってみたかった・・・ホテルの優雅な温泉もいいけれど、私にはこっちのほうがずっと魅力的だったなあ。
あそこ、どうやって行くんだろう?遠いのかなあ・・・今度来たら、ぜったいあのお風呂に入りたい!と、来訪を心に誓った私でした。