バローロ村

 毎年のことなのですが、春のイタリア旅行のことを、順を追って書いていきたいな、と思っているのに、どんどん目先のことや、日々のことに話題がそれて脱線し、気がつけば暑い夏です。そして夏が来てしまえば最後。海のこととかばかり考えたり思い出したりして、もう春の旅行なんぞ過去のこと、になっています。

 今年もまた同じことを繰り返しています。昨日あたりから、早くも夏バテ気味の私。朝起きて、朝食を食べ、家事を適当に済ませて昼食。その後はまたご丁寧に朝しまった布団を敷き(夏は畳の部屋で、布団を敷いて寝ています。)、もう一度パジャマに着替えて、2時間くらい本気の昼寝です。そうしないと、おばちゃん、もう身体がもたない。

 と、また話がそれて・・・

 そうです、旅行の話。前回はアルバからバルバレスコに日帰りしたところまで書きましたが、その翌日は、バルバレスコ行きでお世話になったタクシーの運ちゃんにお願いして、バローロへと移動です。

 アルバからバローロまでのバスがありますが、本当に便数が少なく、バスの時間に合わせていたらバローロで滞在できる時間も減ってしまい、もったいないというわけで、タクシー利用を決めました。アルバからバローロまでのタクシー、20ユーロでした。(ご参考までに。)

 ワインで有名なバローロは、ホントに小さな村です。バルバレスコよりはいくらか町らしいですが。ワイン以外には何にもないっちゃ何にもないんだけれど、私、来る前からここはぜったい気に入るだろうな、とわかってました。(お酒も飲めないくせに。)
 下の写真が、バローロの村のほぼ全景です。右の方に見えるのが、バローロ城。

     

 このお城の中はワイン博物館なっており、私たちも見学しましたが・・・展示の仕方などの発想が、とても奇抜すぎるというか、前衛すぎるというか、おばさんにはついていけませんでした。入場料はたしか一人7ユーロくらい払ったんですけどね・・・もったいなかったかもしれません。

      

 村がやっているエノテーカもこのお城の中にあり、ワインの試飲や購入ができます。たぶんエノテーカだけなら入場料はいらないと思うので、エノテーカ見学だけでいいかもね・・・

 町歩きもあっという間に終わってしまう小ささですが・・・眺めのいい場所にあるオブジェも、さすがはバローロ、モダンなワイングラスの形です。(その向こうで腰を伸ばしているのは夫です。念願のバローロに来れて、感無量であったようです。)

      

 また、ホテルの少ないバローロですが、(B&Bみたいな宿はいくつかあるみたいでしたが。)私たちが宿泊したのは Hotel Baroloホテルバローロ。快適に過ごせ、ホテルのレストランもとても美味しくて、おすすめでした。

 こちらがホテルバローロ。町へも歩いてすぐだし、何よりバローロに来てぶどう畑に囲まれて泊まれる宿なんて、素晴らしいと思いませんか?
      

 ぶどう畑と反対側の、ホテルの敷地の向こうにそびえるのは、町のシンボルバローロ城。

     

 ホテルのレストランではどのお料理もとても美味しくいただきましたが、なかでもここのバーニャカウダが忘れられませんでした。お野菜の新鮮さもさることながら、ソースに使われていたアンチョビーの塩気が上手い具合に抜かれているのでしょうか、これまで食べたバーニャカウダは一体なんだったのか?と思えるほど、とても上品なお味の一品でした。バーニャカウダと言えば、ピエモンテのお料理ですしね。

     

 Hotel Barolo
Via Lomondo 2 Tel.0173-56354

 翌日は、有名なワイナリー、マルケージ・ディ・バローロのカンティーナを見学しました。ここは事前予約が必要で、私たちは前日の夕方に行ってみたところ、次の日の朝の予約が取れました。ちゃんとガイドのお姉さんがいて、説明をしてくれながら見て回れます。

       
 写真には写っていませんが、建物には、Il Re dei Vini il Vino dei Re ワインの王、王たちのワイン、の名文句が書かれていました。

       

 そして偶然にも、泊まったホテルバローロのすぐお隣に、このマルケージ・ディ・バローロのぶどう畑がありました。
バローロでいちばん忘れられない風景でした。

       

 でもタクシーの運ちゃんに言わせば、「来る季節を間違えたよ。」ですって。秋の、ぶどうの葉の紅葉する頃の色の美しさと言ったらもう、だそうですよ。