Arena di Verona

 昨年夏の、ヴェローナ。初めて行った20年前はあんなにうつくしいと思ったヴェローナは、何だか汚い街でした。どういうことだろ?ホントに昔より汚くなったのか、それともあちこち旅をするうちに、私の目がシビアになってしまったのか?だったとしたら、これこそ旅する不幸、ですね。

 夜のアレーナ。昼間にも行ったのですが、外観の写真、なんか人が多くてうへ〜っとなって撮った写真だったからでしょうか、良い写真がなかったので夜の写真ですみません。←だからと言って、その夜の写真が別に良いわけでもないというのが、何なんだか(笑)。

     

 ヴェローナのアレーナは、言わずと知れた古代ローマ時代の円形闘技場。ローマのコロッセオと同じようなもの、と言えば良いでしょうか?大きさはローマのコロッセオの方が大きく、それに次ぐのがこのヴェローナのアレーナだそうです。オペラファンにとっては、夏の野外オペラがあまりにも有名ですが、私はまだ観たことはありません。この時も演目のない日の滞在でした。(←我が家、常に旅行費用に切迫された財政難のため。上演のある日のヴェローナのホテルなんて、予約も難しいし、取れてもべらぼうに高いお値段だと思います。ああ、あともちろんチケットも買わないかんね・・・)

 昼間見学した、内部をざっと写真でどうぞ。

     

 中央にステージが作られていましたが、何のコンサートか、クラシックではない、どこかざっくばらんな雰囲気。

     

 普通の劇場でいうプラテーア、平土間席がその正面に。このあたりの席はお高いでしょうね。
赤、オレンジが平土間席。奥に見える、高くなったところのベージュっぽい席までは椅子席、その上の少し白い席は石(!)席です。

     

 ずーっと後方に下がって、このあたり、The 真正面です。ロイヤルボックス的な。↓

     

 その少し下、白いテントのこのエリアは本部ですね。モニターチェックやら、舞台関係の方々で忙しそう。

     

 日本なら、関係者以外立ち入り禁止!とか言われそうですけど、他人のことなんてぜーんぜん気にしない彼らは、写真を撮られようが覗かれようが、自分のやることに没頭していてまったくの無関心。こうありたいものです。

     

 では円形に広がった、外側に近い席へ。

     

 手を広げてポーズをとっている人(爆)

 椅子席が取れた人は、かなりラッキーな方なのかもしれません。このあたりはお尻が痛そう。座布団持参はぜったいですね。

     

 そして、私が茫然となったのは、このあたりからアレーナ全体を見渡したとき。

     

 スケールの大きさのみならず、これだけの空間を観客が埋め尽くすその様子を想像しただけで、鳥肌が立ちました。宇宙的ですらあるこの空間を響かせることのできる、歌い手の楽器(声、喉、身体)に必要なものとは・・・

 こんな娯楽施設を作った古代ローマ人もすごけりゃ、2000年後の今も、当然のことのように使い続けるイタリア人も、やっぱりスバラシイと思う。

 最後に、以前にもアップしましたが、朝の陽光のなかのアレーナを。この時間はまだ、観光客を乗せたバスもやってくる前で、うつくしく壮大なアレーナの姿です。